性悪毒舌アイドルと甘すぎる日常を。

「勝手に勘違いして、女の子に暴行なんて最低。警察行きたいなら行ってもいいよ。行こうか?」
 

パパに護身術は教え込まれているから、サッと彼の手を払い除ける。


「なにお前。ムカつく」


「いや、こっちのセリフなんだけど」


いきなり壁に押しつけるなんてヤバいでしょ。


「お前が紛らわしい行動をするからだろうが」


「それは……そうだけど」


そこは言い訳できない。


不審者のような行動を取っていた自覚はある。


「住民ならオートロックの前で待ち伏せずに中に入ればいいし、そもそもお前はずっと挙動がおかしい。ストーカーとしか思えない」


「それは誤解で…。オートロックの仕組みとか知らなくて、どうしていいか分かんなくて」


「言い訳するにしてももっとマシな理由考えろよ」


「言い訳じゃなくて、マジなんだってば…」


なんとか誤解を解こうと説明しようにも、なんて言えばいいのか分からない。