性悪毒舌アイドルと甘すぎる日常を。

「すみませんでした」


「わかったならさっさとスタジオ行け。どうせサボりだろ」


「はい!すみません!」


ゴリゴリ体育会系…。


東雲碧の新たな一面だ…。


ちゃんと先輩なんだなぁ…。


雰囲気から察するに、だいぶ恐れられてるタイプの先輩。


「…で、お前何してんの」


さっきまで朱沢ルカに向いていた鋭い視線が私に降り注ぐ。


「ごめん…。迷子になって…」


「知らない男にノコノコ着いていくなよ。危ねぇだろ」


「ごめんなさい…」


そんなに怒らなくてもいいじゃん…。


元はと言えば東雲碧が前川さんと……。


あー…思い出しただけでイラッとする。


「ほら、スタジオ行く―」


「私、もう帰るから。出口どこ?」


「は?撮影見に来たんじゃねーのかよ」


「やめた。興味ないもん」


前川さんとイチャイチャしてるところなんて見たくない。


実結には悪いけど、先に帰らせてもらうつもりだ。