【完】溺愛禁止令





ニコニコしてるけど。
…好きって、俺も言われてぇなー…。




紅茶ケーキに嫉妬すんのは流石に末期だけど。
ほんと、それくらい。


そのレベルで、花音のこと好きなんだ。





「ん〜? どうしたの」




花音が、歩み寄ってきた猫を抱き上げる。
猫が好きなんだろうな…ってすぐに分かる目つき。



…俺なんかと一緒に出かけるなんて、警戒されまくるかなって思ってたけど、超楽しんでくれてるな。



というか。
むしろ、警戒心ゼロだよね。



今の花音、俺を男として意識してない気がする。




…しかも俺、ただの男じゃないんだけどな。
花音のことが好きでたまらない、男。