【完】溺愛禁止令





「よかったね」


「うんっ」




あー……すぐ出てくる、俺の中の邪念。



花音のことになると、常に天使と悪魔が戦ってる感じ。
さっきは花音のこと汚せないって言ったけど、今度はぐちゃぐちゃに乱したいって思ってる。




てか、俺の彼女になんねぇかなー…この子。



そんなん、もうさ。
流れ星を見るより確率低いって分かってんだけど。



俺も俺で、恋愛初心者だからね。
花音のこと落とすために必死なわけ。




…でも、諦めたくない。
諦めない、絶対。



きっと、花音に彼氏ができたとしても…。



……おえ、想像したら気分悪くなってきた。


花音の隣にいるのは俺しか無理だろ。


誰にも渡さねぇよ、この立ち位置。