【完】溺愛禁止令






…うざ。
いいし、花音はいずれ俺のものになるから。



お前なんか、花音と付き合うことは一生ない存在なんだからな。




宣戦布告の意をこめて少し強めに撫でてやった。





「ふふ。気持ちよさそうだねぇー」





…そうか?
俺に撫でられても全然無表情なんだけど、コイツ。




俺が手を離して、花音が撫でる様子を観察してみると。




…やっぱり、顔色違う。
え、猫ってそういうのあんの?


人によって態度変えんの?



むっかつく…。
俺だって、花音に撫でられたことねぇのに…。




的外れな嫉妬をしながら、俺は机の上に置かれたメニュー表を見る。