【完】溺愛禁止令






「俺にも撫でさせてよ」


「いいよ、はい」




ずっと頬緩みっぱなしだし…。
…なーんか、猫にまで嫉妬しそう、俺。





そういって猫を乗せたまま俺のほうに近寄ってくれる。
全然警戒心ないっていうか、無防備すぎ。




外だから仕方ないのかもしれないけど、もうちょっと俺のこと意識してくれたってよくない?





まぁいいや…と一旦考えるのをやめて猫を撫でようとしたとき。



頭の上で思わず手を止めた。




…コイツ。
さっき花音に撫でられてるときは気持ちよさそうにかわい子ぶってたくせに、俺のことだけめちゃくちゃ睨んでないか?





はぁ…?
まさかのライバルは猫?