【完】溺愛禁止令





最近では、去年からずっと花音の”お友達”である若狭さんにまで嫉妬する始末。


いよいよだな…って自分のこと殴りたくなる時もあるよ、普通に。




…うん、お友達。
そうだよな、花音はそれで大満足なんだよな。





『わたしたちの関係って、なんなんだろう』





そういって俺を見上げる瞳。
上目遣いにクラクラしつつ、俺は無意識にこの子を喜ばせたいと思ってしまう。




…だから。




『そりゃ、友達じゃね』




本音だけど、思ってもないことを返した。



ただの友達なんて、嫌だし。
それで終わらせるつもり、ないし。
めちゃくちゃ好きだし。




…でも、花音は見ての通り引っ込み思案だから。
俺も慎重に行く。



焦って嫌われたくないし。