「じゃあ呼んでみて」
「…尊くん」
「そう。俺も花音って呼んでいい?」
名前呼びって…ちょっと、いいかもしれない。
一気に距離が縮まった感じ。
勘違いすんなって感じでしょうけど。
「ぜひ」
「ん。これからよろしく、花音」
これから…?
え? なにをよろしくされちゃうんだろう…?
少し的外れな心配をしていたら、「そんな顔すんなって。一年間同じクラスだからよろしくって意味だよ」と尊くんに笑われてしまった。
そうだよね…。
急にそんな脅しみたいなことされないよね。
「な、花音」
「…はい?」
不思議。
さっきまで、顔を見ることすら恐れ多かったのに、今は自然と目を合わせられる。



