【完】溺愛禁止令






そう気づいた瞬間、枯れたと思っていた涙が決壊したみたいにとめどなく溢れてくる。




どうしようもなく大号泣してひたすらえずくわたしの背中を、尊くんはとんとん、と優しく撫でてくれた。




尊くんと出会う前は孤独だったんだし、その頃に戻るだけ。大丈夫。


…って思ったけど、もう無理。




戻れないよ、今更。
”友達”の暖かさを知ってしまったから。





ひとりになんて、戻れるわけなかった。






「……みことくん、濡れちゃう」


「今更だろ」





って、笑ってくれる。
その笑顔に救われたのは、これがはじめてじゃない。




よく見ると、尊くんの首筋には汗がにじんでいて。
こんな極寒でも汗をかいちゃうほど、全力で走ってきてくれたんだ…と、愛おしくなった。