ガタガタッと鳴る扉の音に飛び跳ねられるほど、もう体力は残っていなくて。
うっすらとした視界で、その様子を捉えることだけが精いっぱいで。
生死の境を彷徨っていたら、倉庫のドアがあっさりと開けられてしまっていた。
「花音……っ!!」
会いたくて仕方のなかった人だなぁ。って、ほんのり思ったあと。
走馬灯かなぁ? とか、贅沢だなぁ、とか…。
現実を受け入れられずにいると、思いっきり抱きしめられた。
…これ。
走馬灯でも、夢でもない。
幻想でも願望でも、なんでもない。
紛れもなく現実。
正真正銘、本物の……尊くん、だ。



