「……はあ? 地味女のくせに、生意気」
千代森さんの眉間にしわが寄るのを見届けた。
そのあと、うしろからいつの間にかいなくなってた取り巻きの生徒が再登場して。
瞬きする間の、刹那だった。
「──……消えればいいのに」
千代森さんの言葉を合図にするように、わたしの体は一瞬にして冷え切った。
バケツ一杯の水をかけられたんだ。
そう気づくまでに時間はかからなかった。
途端に響く三人分の笑い声。
…これだけで済むなら安いものです。
「水浸しがお似合いだよ。灰被りさん」
灰被り……通称、シンデレラ。
わたしはそんな華やかなものにはなれなかった。



