「……び、びっくりしたぁ…」
そういいながらへなへなと座り込んでしまった花音。
俺も花音の目の前にしゃがんで、ふっと笑う。
かわいすぎんだよ、この子。
「…抱きしめたいなぁ」
「えっ!?」
火山が噴火したレベルで顔赤いし。
これ以上からかうと本当に噴火しちゃうかも。
こう見えて紳士だから、花音のことを思ってこの先はしないけど…。
まぁ、無理矢理キスしたやつがなんだ…って話ではある。
ひとり納得していたら。
「……す、する?」
…は?
何が起こってるか、情報の処理が追い付かない。
とりあえず、目の前で”おいで”と言わんばかりに手を広げる花音の姿。
…なにこれ?
抱き着けってこと?