窓枠にかけた手の力を強めて、俺はそっと花音に顔を近づける。
感動して目を潤ませてるとこ悪いけど。
…俺ね、そろそろ、何も手を出さずに見てるだけの恋愛はやめにしたいんだ。
「……っ、ん…」
そっと、花音に口をつけた。
あーあ……こんな簡単に奪われちゃって。
花音の可愛い声が漏れる。
でもさ、全然拒絶しようとしないじゃん。
たぶんね。
抵抗した方がいいよ、こういうときは。
…俺以外に無理矢理キスされてもこうなの?
「ん……っ、ふ…」
あー。
もうダメ…。
抑え効かなくなりそう。
…好き。
マジで好き。
こんなとこで告白なんてしないけどね。
俺のこと、もっと意識してよ。



