【完】溺愛禁止令






「そうだ。こころちゃんからパンフレット渡されてたんだった」





そういって文化祭のパンフレットを開く花音。
パラパラ、とめくった先に、ある項目を見つけて花音の手は止まった。





「……演劇…」





あー。
そういえばそんなのもあったな。




俺は正直、花音と一緒ならどこでもいいんだけど。





「…尊くん、千代森さんの出番は見に行かなくてよかったの?」


「……風音?」





なんでそこで風音の名前が出てくるんだ。
と思って花音の手元をのぞき込む。




「ほら、ここのシンデレラっていうの。2年5組って、千代森さんのクラスだよね?」


「……あー、ほんとだ」




そういえば、文化祭の準備期間中、風音のやつがしきりに隣で『文化祭、風音が主役だからねっ!! 見に来てね!!』って言ってた気がする。
今更思い出した。




それ聞いてるときも、俺の全神経は花音の動向を追うことに必死だったからな。