【完】溺愛禁止令





あー……。
こんなの、また熱上がっちゃうよ、尊くん…。




「お前に関係ない」


「関係あるよっ、幼馴染だもん!!」





幼馴染…。
そうか、わたしって二人にとっては邪魔者だったりするのかな…。





「とにかく、見舞いだったら花音だけで間に合ってるから」


「で、でも……っ」





まだ何か言いたそうな千代森さんを遮るように、尊くんはわたしを後ろから包み込むようにしてドアを閉めた。




…さ、流石に可哀想…。


そのあと、尊くんはわたしをうしろから抱きしめて首元に顔をうずめる。





「はぁ……風音の相手すると疲れる」


「…だ、大丈夫? 尊くん」


「ん。花音が癒してくれたら大丈夫」




…い、癒すってなに?
それ、わたしで務まりますか…!?