「……どこにもいかないで」
小さくつぶやかれた言葉。
どこにもって…ちょっとリビングに行くだけだよ。
「わたしはここにいるよ、尊くん」
「……ん」
そういうと、安心したのか再び眠りについてしまった。
…なんだかいつもの尊くんじゃないみたいで、かわいいかも。
弟感満載な尊くんもいいなぁ。
…よし! じゃあ、おかゆ作ってこよう。
今度こそ気を取り直して、わたしは尊くんの部屋を出た。
きっとね。
熱出たのに家に独りぼっちだったから寂しかったんだね。
わたしもそういうの経験したことあるから、よくわかる。



