「はー…でも、花音ちゃんも意外と喋ってくれて安心した」
「え…?」
「俺なんかに話しかけられても警戒されまくってなにも喋ってくんないかと思ってたよ」
そんな…。
絃くんでも、そういう不安あるんだ。
誰彼構わず、見境なく、話しかけてるのかと思った。
「花音、ほんといい子だからね」
「え、いや、わたしは…」
平々凡々。
どこにでもいるモブキャラです。
というか、エキストラです。
絃くんに名前を覚えられてただけでも奇跡というか…。
「うん。超いい子! 俺、花音ちゃんともっと仲良くなりたいかも」
「っ……」
どうしよう。
…嬉しい。
高校生活がはじまって以来、一番嬉しい。



