”友達”




その言葉に、瞳が潤んだ。
目頭が熱い。



…どうしよう。
嬉しい。そんな風に思ってくれてたの、絃くん。





「だから、見ててね。俺、絶対こころちゃんのこと彼女にするから」


「…うん! 協力できることがあったらなんでも言って!」





絃くんとそんな会話をしていたら、こころちゃんと尊くんが帰ってきて、みんなでお昼休憩となった。





そのあと数時間、結局わたしもこころちゃんに引っ張られて海に入らされたりして、疲れ果てるほど遊び尽くした。




みんな、本当に楽しそうで…。
わたしも、少しずつ太陽に近づけてる気がした。





来年…高校最後の夏も、このメンバーで海に行きたいなぁ。
その頃には…もう少し、自分に自信が持てるように。





「花音、今日楽しかった?」



帰り際、尊くんにそう聞かれて…。




「うん!」




今日、いちばんの笑顔で答えることが出来た。





──誰よりも眩しい友人たちに
少しでも追いつけたかな。