【完】溺愛禁止令






「はー……集中できねぇ」


「えっ!? …が、頑張ろうよ、一緒に」


「…頑張るけどさぁ」





はぁ、と小さくため息をついて、「マジで無責任…」と呟いた声は、わたしの耳には届かなかった。




尊くんって不思議。
急に顔が赤くなったり、慌てたり。


見ていておもしろいけど…心配だなぁ。



本当に体調崩してないといいけど。





「…で、ここなんだっけ」


「あ、ここはこれを代入して…」





さっき教えたことをもう一度言いなおす。
やっぱり聞いてなかったんだね…。



教科書を指さしながら教えると、尊くんはすぐに理解したようで、「あー、そういうことか!」と納得した声を出す。