「行こ」
「うん」
いまは、絶賛テスト期間。
部活も委員会もなくて四時間授業。
だけど、特別に図書室だけは開放されてる。
「それにしても、わたしでよかったの?」
今日の休み時間だって、聞こうとしたわけじゃないけど、教室での話し声が自然と耳に飛び込んできた。
クラスの女の子から、”一緒にテスト勉強しようよ”って誘われてたし。
…断ってたけど。
それに、尊くんは千代森さんのことが好きなんだから…わたしじゃなくて、千代森さんを誘えばいいのに。
そんなことを言うのは尊くんを傷つけてしまう気がするから言わない。
「俺は花音がいいから誘ったんだよ」
…だって。
やっぱりスマートだね、尊くん。



