「あ、花音。ストップ」
「へ?」
適当に水槽をぶらぶら渡り歩いていた俺たち。
目当ての場所にたどり着いて、花音を呼び止めた。
「ここ、入ろ」
「わっ、すごい!」
巨大な水槽の中にドーム状の穴があいてて、客はその下にあるベンチに座りながら水の中を覗くことができる。
いわば、海中トンネルみたいなもの。
ここに連れてきたかったんだ、花音を。
「エイもいる! 裏面かわいー」
ベンチに腰をかけてニコニコしている花音。
よかった、喜んでる。
これは、ちゃんと花音も好きそうだって予想してた。
「尊くんって、こういうの好きなんだね」
俺がさっき花音に対して思ったのと全く同じことを言われた。
…うん。好きっていうか。



