君が死ねばハッピーエンド

「おはようございます」

事務所兼、休憩室に入ると、店長がパソコンの前で事務作業をしていた。

月末になると店長は接客よりも事務作業に追われることになる。

「シイナちゃん、おはよー」

「文化祭の時は急に休んで、ご迷惑おかけしました」

「いいの、いいの。その代わり渚がいっぱい入ってくれたからさ」

「そうなんですか?お礼言わないと…」

「文化祭、大変だったんだってね?」

カタカタとパソコンのキーボードを叩きながら店長は話す。
考えなきゃいけないこともあるだろうに、器用だなって思った。

「ご存知だったんですか」

「ちょっとした騒ぎになってたらしいじゃん。渚が言ってたよ」

「そうなんですか」

「でも良かったね。成功したみたいで。私もシイナちゃんのクラスのお化け屋敷、行ったよ。友人と行ったんだけどさ、学生の作り物にしては手が込んでたって気に入ってたよ」

手元に置いてあった缶コーヒーを飲んで、店長が笑う。

「来てくれてたんですね。すみません、ご挨拶ができなくて」

店長が持っていた缶コーヒーを机にコトンと置いて、パソコンの画面から私の顔に視線を移した。