君が死ねばハッピーエンド

「私が重いならちゃんと言って。しんどいなら…離れ…」

「できるわけないだろ!冗談でも言うな。俺が居なくなっても平気みたいなこと言うなよ…」

「でも私は、こんな小さいことでこれから何回も拗ねて朔のこと責めるかもしんないじゃん!」

「それが付き合ってくってことだろ?」

「そんなことで嫉妬されても朔がしんどくなるだけじゃん」

「それをなんで俺が嫌がるって思うんだよ。俺さ、たぶん、シイナが思ってるよりもずっとシイナのこと好きだからな?好きな子に嫉妬されて嫌なわけないだろ?」

「朔は変わってるよ…」

「変わってない。変わってないし、むしろ俺がシイナを不安にさせちゃうことが悪いんだ。配慮が足らなくてごめん。でも俺が恋愛感情で好きなのはシイナだけだから」

俯いて朔の靴の先ばっかりを見つめる私に、朔が笑って「まだ時間あるから急ごう」って言って、手を引いた。

それから二人で購買に駆け込んで、朔がパンを買った。
私は教室にお弁当を置いたままだったから、また教室まで走って、慌ててお昼ご飯を済ませた。

「ゆっくり食べなよ。詰まらせるよ」

ちーちゃんが私の机に紙パックのお茶を置いた。
買ったばっかりみたいで冷たかった。

「ちーちゃん…」

「仲直りした?」

「…した」

「ごめん、私にも原因ある?」

私は首を横に振った。
ちーちゃんは腑に落ちない表情をしていたけれど、ちーちゃんは知らないままでいい。

朔みたいに大人になりたいって思った。
大切な親友を小さい嫉妬で悪くなんか思いたくない。

まだまだ子どもだなって思いながら、ちーちゃんがくれたお茶を飲んだ。

もうお昼休みが終わる予冷が鳴っていた。