君が死ねばハッピーエンド

「シイナ、本当にごめん…。あなたは犯人なんかじゃない」

「え?」

そう呟いたのはきっと、私だけじゃ無い。

教室がザワザワと騒がしくなり始めるのを先生が制止させる。

「どういうことなの?ゆっくりでいいから、みんなにも話してくれる?」

先生の言葉にちーちゃんはコクンと頷いた。

「シイナだけじゃない。みんなも…私の言葉のせいで混乱させてすみませんでした。本当に混乱してたし、目の前で起こってることをそのまま受け取る余裕しか無かった。頭の中がぐちゃぐちゃになって、ちゃんと考えられなかったの…」

「しょうがないよ。あんなことがあったらさ…」

「うん。私だってそうなると思う…」

「でもさ、やっぱ犯人は別の奴ってことだろ?俺ら、とんでもないことしたよな」

「でも…だってあの状況じゃ…」

たった一言でくるりと変わる空気。
私の言葉はこんなにすぐには受け入れられなかった。

虚しいというか、なんというか…。

それでもやっぱり、ちーちゃんの今の言葉だって受け入れたくない人はいるみたいだった。

私のことを人一倍責めていた人達だ。

ちーちゃんのたった一言だけを強く信じたこと。
私の声には耳を傾けなかったこと。

正義感のつもりで、一人の人間を糾弾していたこと。

バツが悪そうに俯いて、うろたえている。

悲しかった。

怒りの前に、この最低な物語の中心に自分が居るんだってことが悲しくて堪らなかった。