君が死ねばハッピーエンド

教室には休憩でお弁当を食べている人や、
文化祭の出店で買った物を食べたり、午後の部のお化けの役でメイクをしたりしているクラスメイトが何人か居た。

私が教室に入ったら一瞬シンとした。
その場にいる全員が私を見た。

自分の席から鞄を取って、私は俯いて教室を出ようとした。

でも、早く逃げ出したかったのに、自分の意思とは反対に足が止まった。

「ごめんなさい」

私が切り出した声にみんなが注目した。

「ごめんなさい。朔の棺のことがあったばっかりなのにこんなことになって。係だったのに穴を開けたことも本当にごめんなさい。でも私は本当にヤッてない。今は信じてもらえないと思うけど、このままにはしない。ほんとに…ごめん…」

勝手に言うだけ言って、私は教室を飛び出した。
誰の言葉を聞くことも怖かった。

今はほとんどの人が私を疑っているって分かってた。
第三者の言葉を聞くことは怖いけれど、早くこの誤解を解かなきゃ。

ちーちゃんを失わない為にも。