「お前らふざけんなよ!」
ゆっくりと朔のほうを見た。
怒りに満ちた目で教室中を睨みつけている。
「寄ってたかってシイナをイジメるな!証拠があんのかよ!?」
カシャンッて音がして、ちーちゃんの手からぐちゃぐちゃになったキャンバスに何かが落とされた。
ハサミだ。
豆粒くらいの小さいうさぎのキーホルダー。
それはバイトのロッカーの鍵に付けている物と同じ物だ。
ガチャガチャの景品で、ダブってしまったから一個は家に置いたままだった。
ちーちゃんと一緒に回したから、私が持っていることを知っている。
私にはそのハサミに身に覚えなんか無いけれど、ちーちゃんにとって、そのハサミは完全に私の物だった。
「ちがう…知らないこんな物!」
「このキーホルダーがシイナのだって知ってるのに嘘つくの!?」
「そんなの私のオリジナルなわけじゃないじゃん!世界中で私しか持ってないってほうがおかしいよ!」
「そんな偶然あるわけないじゃん!」
「どういうこと…?」
「このキーホルダーの持ち主が“私の”絵を壊した!そのキーホルダーをシイナが持ってるって知ってる。無差別にそんな偶然起こんないよ」
「ちーちゃんお願い信じて…。なんで私がそんなことするの…」
「私が聞きたいよ」
「ちーちゃん…」
「酷いよ、シイナ。親友だと思ってたのに」
ちーちゃんが教室を出ていった。
私はキャンバスとハサミを拾って追いかけた。
「ちーちゃん!待って!」
ゆっくりと朔のほうを見た。
怒りに満ちた目で教室中を睨みつけている。
「寄ってたかってシイナをイジメるな!証拠があんのかよ!?」
カシャンッて音がして、ちーちゃんの手からぐちゃぐちゃになったキャンバスに何かが落とされた。
ハサミだ。
豆粒くらいの小さいうさぎのキーホルダー。
それはバイトのロッカーの鍵に付けている物と同じ物だ。
ガチャガチャの景品で、ダブってしまったから一個は家に置いたままだった。
ちーちゃんと一緒に回したから、私が持っていることを知っている。
私にはそのハサミに身に覚えなんか無いけれど、ちーちゃんにとって、そのハサミは完全に私の物だった。
「ちがう…知らないこんな物!」
「このキーホルダーがシイナのだって知ってるのに嘘つくの!?」
「そんなの私のオリジナルなわけじゃないじゃん!世界中で私しか持ってないってほうがおかしいよ!」
「そんな偶然あるわけないじゃん!」
「どういうこと…?」
「このキーホルダーの持ち主が“私の”絵を壊した!そのキーホルダーをシイナが持ってるって知ってる。無差別にそんな偶然起こんないよ」
「ちーちゃんお願い信じて…。なんで私がそんなことするの…」
「私が聞きたいよ」
「ちーちゃん…」
「酷いよ、シイナ。親友だと思ってたのに」
ちーちゃんが教室を出ていった。
私はキャンバスとハサミを拾って追いかけた。
「ちーちゃん!待って!」



