君が死ねばハッピーエンド

放課後の時間。
私の休学を聞いたのだろう。
朔が家に来た。

ママは夜ご飯の買い物に行っていて家には居なかった。

「朔…」

玄関のドアを開けた私の前にマフラーに鼻まで埋もれて地面を睨みつける朔が立っている。

私に呼ばれて顔を上げた朔は一つ、咳払いをした。

「上がって。ママ、買い物に行ってて居ないの。寒いでしょ」

「いや、いいよ」

「…」

「三学期まで休むんだってな」

「ごめん…。今はもう学校に行く勇気が無くて」

「だろうな」

「みんなは?普通?」

「普通って?そりゃお前らの話題は出るけど。それ以外は別にいつもと変わんない。千種も他の女子達と行動してるし。心配しなくていい」

「そっか…。朔、ごめんね。朔も私のせいで色々言われるでしょ?でも私、自分が悪いことやってないなら折れたくないし、それをしちゃったらもう立ち直れなくなると思う」

「でも今、逃げてんじゃん」

「そう…だけど…だって今は誰も私の言うこと信じてくれないと思うし…。だって私が悪いのかなぁ?私は…」

「被害者なのに?」

「…っ」

「渚先輩のことも信じたいって?そんな人じゃないって、俺達も信じろって?」

「朔…だって本当に渚先輩はそんなズルいことしたりしない。嘘だって平気でつけるような人じゃないよ。きっと本当の犯人に…」

「じゃあ俺の気持ちはどうなんだよ!」

急に大声を出した朔にビクッと肩がはねる。
朔が怒りを貼り付けた表情で私を見ている。