君が死ねばハッピーエンド

木曜日。

朝、ママが学校に電話をするのを隣で聞いていた。

時々涙声になりながら「ご迷惑をお掛けします」ってママが言って、こんなことをママにさせてしまっていることが辛かった。

電話を切ったママは私の背中をさすりながら「三学期が大変ね」って言った。

「どうして?」

「欠席した分は三学期に追試テストをして、その結果を進級に反映させてくれるって。冬休みもしっかり自習しなきゃね」

「うん」

「学校に戻ってもクラスの子達と和解するのも…。三年生になったらクラス替えもあるし、このことはすごく噂になってるだろうし。頑張って通える?」

「今は分かんないよ…。このことが本当にちゃんと解決するのかも分かんないし。でも頑張んなきゃいけないんだと思う」

「…とりあえず、ゆっくり休みなさい」

「うん。部屋、戻るね」

「シイナ」

ソファから立ち上がった私をママが呼び止めた。

「ん?」

「ごめんね。気づいてあげられなくて。ママはシイナが悪いなんて少しも思ってない。だから家族の前では安心していいのよ。ママ達は絶対にあなたを見捨てたりしない。一緒に闘おうね」

「うん…」

昨日、生徒指導室でもうこれ以上泣けないってくらい泣いたのに、ママの言葉が優しすぎてまた泣いた。

全部がダメになってしまっても逃げていい場所があるって思えた。

今の私はそれだけで生きていける気がした。