「先輩は!盗んだりしてません!だってどうやって盗むんですか?」
「いつから無かったか覚えてる?」
男性教師に聞かれて、首を横に振った。
「今日の持ち物検査の時まで気づいてませんでした…。普段頻繁に触るような物じゃないし…。ずっと鞄の内ポケットに入れっぱなしでした」
「バイト先が同じなら、鞄を置く場所も同じ?」
「ロッカーがあって、施錠するようになってます。私も先輩も決められた鍵があって…」
鍵、って言いながら脈が速くなってきていることに気づいた。
私はバイト中、更衣室の小棚に鍵を置き忘れたことがある。
それを拾ってくれたのは渚先輩だった。
鍵を渡してくれた時、確かに閉めたはずのロッカーが開いていた。
先輩は”誰の鍵か確かめるのと、監査の一環として鍵を使った“って言った。
本当はたまたま鍵を見つけて、私の私物を盗む為にロッカーを開けたのなら…。
でも先輩は嘘をつけない。
でも”絶対“とは言い切れない。
「俺は…本当になんでシイナちゃんの生徒手帳が鞄に入っていたのか分かりません。昨日会ってたのは本当です。でもシイナちゃんの鞄には触れても無いし…バイト中だって…」
「一度もか?」
「一度、も…」
先輩が口ごもる。
同じことを思い出してるんだって分かった。
「一度も?」
男性教師が今度は私に聞いた。
私は先生から目を逸らして、何も言えなかった。
それが、”答え”になってしまった。
「いつから無かったか覚えてる?」
男性教師に聞かれて、首を横に振った。
「今日の持ち物検査の時まで気づいてませんでした…。普段頻繁に触るような物じゃないし…。ずっと鞄の内ポケットに入れっぱなしでした」
「バイト先が同じなら、鞄を置く場所も同じ?」
「ロッカーがあって、施錠するようになってます。私も先輩も決められた鍵があって…」
鍵、って言いながら脈が速くなってきていることに気づいた。
私はバイト中、更衣室の小棚に鍵を置き忘れたことがある。
それを拾ってくれたのは渚先輩だった。
鍵を渡してくれた時、確かに閉めたはずのロッカーが開いていた。
先輩は”誰の鍵か確かめるのと、監査の一環として鍵を使った“って言った。
本当はたまたま鍵を見つけて、私の私物を盗む為にロッカーを開けたのなら…。
でも先輩は嘘をつけない。
でも”絶対“とは言い切れない。
「俺は…本当になんでシイナちゃんの生徒手帳が鞄に入っていたのか分かりません。昨日会ってたのは本当です。でもシイナちゃんの鞄には触れても無いし…バイト中だって…」
「一度もか?」
「一度、も…」
先輩が口ごもる。
同じことを思い出してるんだって分かった。
「一度も?」
男性教師が今度は私に聞いた。
私は先生から目を逸らして、何も言えなかった。
それが、”答え”になってしまった。



