カンカンカンカン
甲高い音につられ今日こそと心を決めた。
ふぅと息を吐き終え空を眺めたあと私は目を閉じ通過電車がすぐそこに迫った踏切へと飛び込んだ。
目を開けると電車は私の目の前を通り過ぎていった。
「なんで?」
たしかに私は今飛び込んだはず、なのに私の体は踏切の外にある。
「なんで?じゃねーよ。お前何しようとしてんだ。」
「俺の前で死のうとなんてするんじゃねぇ」
なにこの人、私はわけのわからないまま手を引かれていた。