「目つぶれ」 そう命令した途端、沢瀬の目にキラキラと光が宿る。 「えっ、もしかして目閉じてる間に唇にキスとかいう展開ですか!?」 「バカ。いいからつぶれ」 「…私が目つぶってる間にいなくなってたりしないですよね?」 「大丈夫だから」 俺がそう断言すると、沢瀬は疑わしそうに渋々と目を閉じた。 小さく吐息した後、俺は沢瀬の額にそっと口づけ、耳元で 「…好きだ」 とささやいた。