この恋、危険物につき取扱注意。

「愛されてるな」


唐突にそうつぶやいた里季の声に、俺は露骨に眉を寄せる。


「こっちから願い下げだ」


里季が大きく背伸びをしながら言った。


「お前ら見てると、寿命が延びるよ」



「…は?」



俺が意味がわからずに首をかしげると、


「なんかのテレビで、笑うと寿命が延びるって言ってた」


「笑うな」




俺が即座に言い放つと、里季が窓の外を見て急に笑い出した。