あのときは顔なんてろくに見ていなかったから、あれが沢瀬なのかもわからない。
「あれでもう、一目ぼれですよ!」
「まったマンガみたいなベタなことを…」
こんなことならあのとき助けるんじゃなかったと思いつつ、呆れてそこで言葉を切ると、
「確かにベタですけど、でも…」
沢瀬が俺と同じく途中で言葉を止めるので、俺は首をかしげる。
「ベタなパターンだったら、好きになっちゃいけないんですか?」
「あれでもう、一目ぼれですよ!」
「まったマンガみたいなベタなことを…」
こんなことならあのとき助けるんじゃなかったと思いつつ、呆れてそこで言葉を切ると、
「確かにベタですけど、でも…」
沢瀬が俺と同じく途中で言葉を止めるので、俺は首をかしげる。
「ベタなパターンだったら、好きになっちゃいけないんですか?」


