翌日学校へ行ったら、沢瀬はやっぱり沢瀬だった。


「おはようございまーす、先パイ!」



とあいさつする姿も、



「今日もステキですね!」


と口から次々と発せられる戯言も、何も変わらない。

…はずなのに何かが違う。





俺の中でも、沢瀬の中でも、里季の中でも。



あの祭りで、何かが変わってしまった気がする。




何かがわかりそうで、わかりたいのに知りたくない。


きっと俺はその答えから遠ざかって逃げようとしている。



あと、誰もが抱くであろう素朴な疑問が1つ俺の中にようやく浮かび上がってきた。