あれから沢瀬からのメールは来ていないので、結局沢瀬はあれ以上突き詰めるのを止めたのだろう。




もともと、訊かれたとしても教えるつもりは欠片もなかったが。


「沖先パイ!」




いきなり後ろから襟首をつかまれて、ついこの間自分も同じことをしたのを思い出す。


のどを押さえてしゃがみこむと、俺の襟首を掴んだ人物があわてふためいた様子で俺に手を差し伸べてきた。




「ごっ、ごめんなさい、大丈夫ですか!?」