― 先パイ、好きです!



初めてそう言われたのは、高2になってまだ3ヶ月ほどしか経っていない頃。


それから1年以上も同じようなセリフを言われ、さっきので一体何回目になるだろう。



数えたらキリがなさそうなので、数えたくもないけれど。





「よく飽きねーよなぁ」


後ろから聞こえた能天気な声に、俺は振り返る。


「里季…」