この恋、危険物につき取扱注意。

俺は沢瀬の視線も里季の言葉も強引に振り切って、


「いいんだよ」


と言いながら体育館を出る。


後ろからしばらく沢瀬の声が聞こえていたけれど、雑踏の騒音にかき消されて、やがてその声も聞こえなくなっていった。











これで静かな夏休みが満喫できると思っていたが、その思いは半分叶って、半分叶わなかった。




どうやら神様とやらは、とことん俺が嫌いらしい。