俺が追い払う仕草をすると、相手がこぶしを胸の前で握り締めて言う。
「お前じゃないです!沢瀬 美紅(さわせ みく)です!いや、そんな先パイも大好きなんですけど!!」
「わかった、わかった。じゃーな」
「あ、ちょっと、先パイ!?」
ぴしゃりと閉まった扉の向こうから、ぎゃいぎゃいと騒がしい声がする。
「先パイ!先パイってばーー!!」
この騒がしくてうざったい後輩 沢瀬と、俺 藤堂 沖(とうどう おき)のうるさい夏が今、始まる。
「お前じゃないです!沢瀬 美紅(さわせ みく)です!いや、そんな先パイも大好きなんですけど!!」
「わかった、わかった。じゃーな」
「あ、ちょっと、先パイ!?」
ぴしゃりと閉まった扉の向こうから、ぎゃいぎゃいと騒がしい声がする。
「先パイ!先パイってばーー!!」
この騒がしくてうざったい後輩 沢瀬と、俺 藤堂 沖(とうどう おき)のうるさい夏が今、始まる。


