この恋、危険物につき取扱注意。

里季が、


「沢瀬さん大丈夫だった?」



と心配そうに訊いてくるのに、俺は軽く答える。



「平気、平気」




あれだけの世迷いごとをべらべらとしゃべっていたのだから、もう大丈夫だろう。



「おもしれーなぁ、沢瀬さん」


「おもしろくねぇよ。うるせぇだけだろーが」


いつもいつも俺の周りで騒ぐだけ騒いで、最後は結局俺が面倒見ることになるんだ。



「いい加減にして欲しいっての」


俺はため息をつきながら背後の壁にもたれかかる。





空はうっとうしいぐらいの快晴で、それが余計に俺を疲れさせた。