この恋、危険物につき取扱注意。

式中に会場抜け出した奴なんて、俺が初めてじゃないか?



卒業取り消されたらどうしてくれるつもりだ、あのバカ。





「美紅!!」


走って、走って、息を切らして勢いよく開けたのは放送室のドア。


こいつが俺の後輩であり、彼女(一応)である、沢瀬 美紅。




美紅が、マイクを持ったまま目をぱちくりさせて言う。




「沖先パイ!?まだ卒業式の途中じゃ…」



「抜けてきたんだよ。このバカらしい放送を止めるためにな」