だれるような暑さの中、その記録的な熱気にも勝るほどのウザさを持ち合わせた奴がここに1人。



「おっはようございます、先パイ!!」



そのあいさつを無視して教室に入ろうとすると、腕をがしっと掴んで引き止められた。



「ちょっと先パイ、無視はないんじゃないですか!?」


「あー、うるさい…」



俺が顔をしかめると、



「ひどい!私っ、こんなに先パイのこと愛してるんですよ!?」


「別に愛してくれなくていい。つーかお前、もう帰れ」