もちろん診察は問題なく進んでいった。

「それではお大事に」

「ありがとうございました」

最後の患者さんが出でいった。

「立花、そういえばさっき言ってた悠くんと境遇が似てるって?ご家族誰か、通院とかしてたの?」

別に話してもいいが、ここで話すのは少し軽く取られそうだし、誰かに聞かれるとややこしいので


「もう少し仲良くなったら教えます」

そう言っといた。業務もこれで終わりなのでナースステーションに帰ろうと思ったら、

「仲良くねぇ…じゃあご飯いかない?」

ん〜と、墓穴掘ってしまった…

「先生、忙しいじゃないですか。無理しないで休むときは休んでください」

それっぽいことを言っとく。

「それなら、立花もでしょ、?ペアなんだから。俺が忙しければ立花も忙しいじゃん」

「医者と看護師の仕事を同じだとは思わないでくださいよ」

「いやいや、仕事を全力でやってたら同じでしょ。それはどんな職業でも言えること」

まぁ、確かに。その人なりに頑張ってたら職種なんて関係ない。

「てことで、食事しよ。二人きりが気まずいなら南ちゃんと三浦誘うから。どうせ、南ちゃんに心配かけたお礼したいとか思ってたんじゃない?」

なぜ、そんなことまでわかるのか。よくみてるなぁ…

「確かにお礼南にしないとって思ってました。わかりました。四人なら行きます」