【以下の者を、生徒会特別副会長に任命する】
1年A組 水元栞奈
何度かパチパチとまばたきをしてから、もう一度掲示板を見る。
友人の木崎涼音に腕を引かれ、人混みをかき分け掲示板の前に辿り着いたわたしの目に飛び込んできたのは、予想もしないものだった。
「これって、わたしの名前……だよね?」
掲示板をおそるおそる指さしながら、わたしは涼音に尋ねた。
「あんたが水元栞奈なら、そうなんじゃない?」
涼音が、はぁーと大きなため息をつく。
「で、どうするの?」
「どうするって……どうできるの?」
「まあ、これは処罰ではなさそうだし? 断るとか、引き受けるとか。……まあ、断る勇気があるならだけど。いや、引き受けるのも同じくらい勇気がいるか」
涼音が、口の中でぶつぶつとつぶやいている。
1年A組 水元栞奈
何度かパチパチとまばたきをしてから、もう一度掲示板を見る。
友人の木崎涼音に腕を引かれ、人混みをかき分け掲示板の前に辿り着いたわたしの目に飛び込んできたのは、予想もしないものだった。
「これって、わたしの名前……だよね?」
掲示板をおそるおそる指さしながら、わたしは涼音に尋ねた。
「あんたが水元栞奈なら、そうなんじゃない?」
涼音が、はぁーと大きなため息をつく。
「で、どうするの?」
「どうするって……どうできるの?」
「まあ、これは処罰ではなさそうだし? 断るとか、引き受けるとか。……まあ、断る勇気があるならだけど。いや、引き受けるのも同じくらい勇気がいるか」
涼音が、口の中でぶつぶつとつぶやいている。



