この度、友達やめます。


水ノは何も言わないし
帰りもしなかった



もしかして
みんな戻ってくるのかも!

それに賭けて私もとりあえず残ってみる







水ノ、なんか言えよ



ハー…



夏休みの計画立てるとか
誰か言ってなかった?

私と水ノを置いて帰るとか
みんなホントに友達だった?



明日からの夏休み

新学期の学校生活

私、友達ナシ?



辛い

私、やっぱり花粉症だった?

なんの花粉症?

目が熱くなる

鼻もかみたいかも…

息苦しくなってきた



「私、なんかしたかな?

夏休みの計画立てるはずだったのに…

友達、誰もいなくなっちゃった

友達だと思ってても
親友だと思ってても
相手はそう思ってなかったのかな?

友達って、難しいね」



水ノの気持ちは「うん」なんだろうけど
言わないのは

水ノの優しさなのか?

ただのズルい男なのか?



「吉永、なんか歌ってよ」



は?

しつこいし
私の質問に答えてない

バカか、コイツ



「この状況で歌えるわけないじゃん」



「今日ぜんぜん歌ってなかったじゃん
オレの前では歌っただろ」



「それは…」



水ノのことは親友だと思ってたから



じゃあ、みんなのことは…?

みんなとは何で歌わないの?



友達になれてると思ってたけど
線を引いてたのは私かな?



そーゆーとこがダメだったのかな?

せっかくみんな仲良くしてくれてたのに…



ハー…泣きそう



悪いのは私じゃん



「オレ、吉永の歌好きだよ」



慰めるように水ノの声が聞こえてきた



「下手だと思ったことないし…」



泣きそうだからそう言ってくれるの?

そんなお世辞いいよ



「声も好きだよ
時々かすれるところとか…」



やめて…

やめてよ



「みんな、吉永のこと
好きだと思うよ」



堪えてた涙が膝の上に落ちた



水ノがどんなに慰めても
実際ここにはみんないない訳だし…



「今日みんなにカラオケ誘われて
けど、委員会の仕事があって
でもどーしても行きたくて
早く終わらせてダッシュで来た」



水ノ、そんなに歌いたかった?



「吉永も来るって聞いたから
来たかった」



今更なに?

友達じゃないじゃん



濡れた膝を
水ノに気付かれないようにスカートで拭いた



ダメだ

涙止まらない



テーブルの上の紙ナプキンを
水ノが黙って渡してきた

泣いてるのバレてる



薄くて吸収の悪いそれで
仕方なく涙を拭いた



さっきは水ノが黙ってたのに
今度は私が何も言えない



「オレも吉永が好きだよ」



友達でもないクセに

なにそれ…



「あ、オレも…って言ったけど
みんなとは違う

だから、吉永とは友達に戻れない

吉永とは友達としてじゃなくて…

ヤベー、オレ緊張してる」



水ノ、何言ってるの?



「ちゃんと言うけど…

オレ、吉永のこと好きなんだ

友達に戻れない理由…ソレ」



ソレ…って…なに?



「吉永
友達じゃなくて
オレの彼女になってほしい」



は?



水ノの…?彼女…?

何言ってるの?



私が?

水ノの彼女になるの?







告白された?



水ノに?



「急に、ごめん
吉永の気持ち知りたい」



私の気持ち



そんなの…

今は混乱してて整理できない



水ノとは友達に戻れなくて

水ノの彼女…って…



笹川にも告白されたけど
あの時と違う気持ちはなんだろう?



涙止まらない

なに?この涙

悲しいの?私



水ノの彼女?

もしかしてまたフラれるとか?



ドッキリ?

みんなで私を騙してるとか?