「今日、誘ってくれてありがと
楽しかった」
「ホントに?
じゃ、誘ってよかったわ」
ゲーセンから出たらもぉ暗くなってて
笹川とふたりで帰った
「今度、女子も誘ってもいい?」
「マジ?大歓迎!」
「あ、彼女欲しい子いる?」
「彼女?
そんなんみんな欲しいっしょ」
「ハハ…みんな欲しんだ」
「吉永は欲しくないの?」
「え?私?…彼女?」
「いやいや…吉永は彼氏だろ
え…もしかして吉永…?」
「ん?」
「女が好きとか?」
「んー…
同性に告白されたことはあるけどね
…
女が好きとか…
男が好きとか…
私にはよくわからない
…
みんな友達だから…
…
でも急に友達じゃなくなったり…
…
それもわかんないよね」
今日は友達でも
明日は友達辞やめようって言われるかもしれない
「吉永、今日はメイクしてないんだ?」
「うん、似合わないからやめたの」
「似合わなくないよ
みんな、かわいいって言ってた」
みんな?
水ノは言ってないよね
「髪も短い方が私っぽいかな…って
また切っちゃった」
「まー、短いの似合うけどね
長いのもきっとかわいいと思うけどな」
「かわいいとか
言われ慣れてないからやめてよ
なんか恥ずかしくなる」
「吉永、耳赤い
かわいい
…
あ、ごめん
…
でも…かわいい」
「笹川、そんな点数稼ぎして、どーすんの?」
「え、点数稼げた?
…
じゃあ…
…
吉永…オレと付き合ってほしい」
え…
笹川、何言ってるの?
「…」
ビックリしすぎて声出ない
「ずっとかわいいと思ってた
…
今日もずっと思ってた
…
たぶんオレだけじゃなくて
みんな思ってる
…
抜け駆けじゃないけど
あー、抜け駆けか…
…
ズルいけど…
…
吉永、ハジと特に仲良かったから
諦めてたけど…
…
告るなら今かな…って…
…
ホントにズルいけど
吉永が好きだ
…
オレの彼女になってよ」
夜の澄んだ空気に混じって
笹川の声が耳に届いた
笹川の彼女?
私に彼氏?
「それって…
…
それって断わったらどーなるの?」
「え…
断わられるの決まったカンジ?」
「あ…えっと…
ごめん
なんか急で焦ってて、私」
「あ、だよな
ごめん、急に…
…
けど、ずっと好きだったから…」
「断わったら…
もぉ友達でいられなくなるよね?」
「あー…どーかな…」
「で、付き合ったとして
別れても
もぉ友達でいられなくなるよね?」
「それも、どーかな…
付き合ってないのにもぉ別れ話?」
「ちょっと考えさせてほしい」
「うん、わかった」
笹川とずっと友達でいるにはどーしたらいいか
まずそれを考えてしまう
コンテストのモデルみたいに
すぐに返事はできなかった



