この度、友達やめます。


「吉永、飲んでた?」



「あー、うん…
私、そんなに強くなくて…
水ノは…?」



元気だった?

彼女はいるの?

まだ結婚の予定はないの?


話したいことはたくさんある



「オレ、友人代表のスピーチ頼まれてさ…
緊張しててだいぶ飲んだ」



「大丈夫だったの?
ちゃんとスピーチできたの?」



「たぶん…
全く記憶ない
誰かの動画に映ってそうだけど
カミカミだったらヤバいな」



「友人なのにサイテーだね」



「選んだ笹川が悪い」



水ノ、私はまだ友人?


水ノの結婚式には
呼んでくれるの?



「スピーチ考えてる時さ
学生の頃のこと思い出してたら
笹川より吉永のことの方が
いっぱい、バーって出てきて…」



「それって
死ぬ時のヤツじゃん
走馬灯のように…って…」



「そうそう…そんなカンジ
死んだことないけど…」



「私もないけど」



水ノの笑い方、変わってない

声出さないで笑うやつ



「楽しかったな…って…
最近、写真とか見返してさ」



「写真?」



「高校の時いっぱい撮ったじゃん」



「水ノ、消してなかったんだ
消されたと思ってた」



「あー…一部消したけど…
そのあとのヤツは、消してない」



一部も
そのあとのヤツも
私と水ノしかわからないヤツ

今となっては
それも思い出だけどね



付き合ってた時のヤツは
私もまだ消してない

その後の彼女には言われなかったの?
消してよって

ま、最後はただの友達だったしね

付き合ったのは本当に一瞬だった

幻の夏休み



「楽しかったよね
いろいろあったけど…」



わざと意味深に言ってみた



「うん、いろいろ…

今日、吉永に会うのスゲー楽しみだった
緊張しないように
昨日の電話は予行練習でかけた」



「予行練習?
そんな緊張なんかしなくても…」



昨日、急に水ノから電話がかかってきた

明日よろしくねって


電話で久しぶりに水ノと話した



私も楽しみだったよ



アレ?
私、ドキドキしてる?


私も緊張してる?


それともちょっと酔ってるのかな?