バスの中、総長様から逃げられない



「なんで……私なの?」


「えっ?」


「もしかして……罰ゲーム……とか?」



それなら今すぐ離れて欲しい。

東条くんが私なんかを好きになるはずないってわかっているよ。


でもね……


東条くんが私の隣にいてくれるだけで、変な勘違いをしちゃうの。

心臓が爆発しそうなくらい、うるさく飛び跳ねちゃうの。



「まだ届いてないんだな。俺の気持ち」



悲しそう唇をかみしめながら、瞳を伏せる意味が分からないよ。



「だっておかしいと思う……。私、東条くんと話したことなんてなかったし……」



それに私は、クラス1の地味女だから。

ナメクジ並みにジメジメが似合うこの私が、太陽みたいにまぶしい東条くんに選ばれるとは思えない。