バスの中、総長様から逃げられない




「とりあえず、座ろうか」


「……うん」



東条くんにつられるように、続いて私も腰をおろす。



バスって、なんでこんなに隣の席が近いの?

わざとじゃないよね? 当たってるよ。

東条くんの腕が、私の腕に。

布越しでも、火照った私の腕の体温がバレちゃいそう。



キュンキュンが止まらない私。

東条くんと視線をあわせるのが、ものすごく恥ずかしい。



かといって、何も話さないのは不自然かな?

隣同士で座っているわけだし。



でも何を話せばいいんだろう?



紅葉が見ごろだね。

生徒会長のお仕事、いつもありがとう。

かっこいいね。



ひゃぁぁぁぁ……

恋愛経験がゼロだから、こういう時に何を言えば正解なのか全くわからないよ。