バスの中、総長様から逃げられない

ひゃぁぁ~

私、目立ってる。

目立ちすぎてる。



だってだって、クラスメイト全員に見られているんだよ。



東条くん、お願い。

今すぐ腕をほどいて。

たくましい胸元に引き寄せるように、強く私を抱きしめないで。



「きゃぁ~」とか「いやぁ~」とか

女子達の悲鳴が響き渡っている、バスの中。



抱きしめられたままの私も、できれば叫びたいです。

『これは一体、どういう状況なの?!』って。



止む気配がない、甲高い悲鳴たち。

バスの中は、耳が痛くなるほど騒がしい。



そんな中クラスの男子たちはというと、案外冷静で

特に東条くんと仲がいい一軍男子は、無駄にニヤケまくりで



「朝都、なんで話しかけちゃダメなわけ?」


アハハアハハ笑いながら、東条くんにイジリを飛ばしている。