――…パパ。



パパの言葉を聞いて、お兄ちゃんと雅さんは目を合わせて微笑んだ。


思わず私まで笑みがこぼれる。

なんだか感動。




「そうね、そうよね。……ちょっとビックリしたけど、私達家族は賛成よ?ね、明日香?」


「…うん。」



ママも感極まったみたいで、うっすらと涙が浮かんでいた。



「――雅さん、望はお調子者の馬鹿息子だから、しっかり鍛えてあげてね?」


ママがそう言うと、パパも私も、皆ニッコリ笑って雅さんを見た。




雅さんは目に涙を浮かべ

「…ありがとうございます。」

と呟くと、丁寧にお辞儀をした。



お調子者の馬鹿息子――のお兄ちゃんは、とても幸せそうに、雅さんの肩を抱いて微笑んでいた。